お茶コラム『朝茶はその日の難逃れ』 No.12
性悪説
性悪説
少し前の話ですが「はいけんぼん」クンと一緒に私もドイツ・オーストリア(オーストリーと呼びましょうという動きもあるようですね。)に行ってきました。
コテコテの感想ですが、殊にドイツは整然としてキレイでした。
街角の自動販売機の設置や看板も規制があり、企業側はお金次第で思うところで売ったり、広告を出すことが出来ないようになっているのです。
地味で目立ちにくいけれども、オレの居場所をアピールするイブシ銀のようなカッコいい自動販売機でした。
田舎の畑の風景も絵に描いたようです。
気がついたことにはビニールハウスが見当たらないんですね。
自然志向が強くオーガニック食品も発達した国です。
年がら年中どんなものでもある日本と違って、あくまでも「旬のものを食べる」という姿勢なのです。
こうしたこだわりに感心し、もう少し現地の方々に訊いてみました。
するとこれら様々な規制というのが厳しい罰則を設けて徹底的に取り締まられていることが分かってきました。
ドイツ産として世界に名だたるビールやワイン、これらの製造方法や、原料の麦やブドウの栽培管理においても当局による立入り検査を含む厳しい確認・検査がなされているそうです。
何事もカッチリやるドイツ人気質と言ってしまえばそれまでですが、分り易く言えば人が信用されていないのだと思いました。
人は放っておくと必ず楽な方へ、悪い方へ流れていくことを分かっているので、せめて厳罰を設けて守らせる、従わせる精神なのではないでしょうか。
別の言葉「性悪説」とも言うのでしょうか。
反対に日本では「性善説」の考えが強いように思います。
個人的には、人間の姿がよく映し出されている「性悪説」を信じるのですが皆さんはどちらを信じますか?